「第一次世界大戦 塹壕戦とNFCI(仮)」
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2022年5月5日のコミティア140に向けて製作する予定でしたが、1月末から作業の時間がとれず塹壕足の本の製作がストップしてしまっていました。
8月開催予定のコミックマーケット100向けに改めて製作を再開したいと考えています。
生存報告とサボり防止、今後のスケジューリングのために作業ペースとか測るためにも
ちょこちょこ進捗を書き連ねていこうと思ってます。
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アテンステッドのWWI塹壕病への医学的反応を一通り読みました。
往々にして塹壕と名の付く病気の一群は、歴史家とお医者さん双方の研究対象から外されがちな「スキマ」らしいです。
現代においても塹壕足は発生する条件や予防方法が明確なのに対して、発症機序は完全に解明されてはいないとされ、特殊な環境や条件でしか発症しないうえに、一方の現場――例えば登山者や自衛隊員などは至極当たり前の事としてその予防法を実践していたりと、第一次世界大戦でイギリス軍だけで7万5千人の患者を出した深刻な病気から一転、さして脅威ともとれない病気になり下がり、解明が急がれる病気でもないといったところでしょうか。
塹壕足についてはさておき。
拙作のトイレ本でイギリス軍の簡易トイレのくだりで「イギリス軍が賢明な措置を徹底できた背景には、直近のボーア戦争での手痛い教訓が~」云々と書いたけど、そもそもボーア戦争で13000人のイギリス兵が腸チフスで死んだのは王立陸軍医療軍団の衛生官が軽視され、現場指揮官の裁量如何で衛生規則はしばしば無視され、兵士が泥水や生水なんかを飲んだせいだったらしい。腸チフスワクチンも開発されたが、陸軍では接種を義務付けていなかったとのこと。
日露戦争で日本軍が衛生管理に徹底していたのを学び、イギリス軍でもやっと衛生訓練の改善や、戦闘員の衛生意識向上のための取り組みにつながったとありました。
日露戦争の軍医や衛生兵の従軍記などが出版されてるようなので、のちのち「戦疫」をテーマとした本を作るときには日露戦争の本も読み込みたいです。
とある医官曰く
「始めの頃、私たちは宣教師として、諸々の清潔さを信仰の中心とする福音を説いたのである」
WWI塹壕病への医学的反応、とても面白い本でした。
一番好きなWWIの本「カブラの冬」と同じくらい読んでてワクワクしたかも。
資料集めに奔走中。
医学図書館がコロナで入れないのどうしよう。
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